親は毒親?私が毒親を克服した方法

統合失調症

こんにちは。管理人のいほりです。

私は統合失調症を診断されてから約15年病気と向き合ってきました。

現在は寛解しており安定して日常生活を送ることができています。

みなさん、毒親とは聞いたことはありますか?

私は一時期自分の親が毒親なのではないかと思っており、それに関する書籍や情報を集めて読んでいました。

今回は毒親について私が経験したこと、考察また対処法などについて書いていこうと思います。

毒親とは

毒親とは、過干渉や暴言・暴力などで、子どもを思い通りに支配したり、自分を優先して子どもを構わなかったりする「毒になる親」のことを言う。

典型的な毒親として思い浮かぶのはネグレストのような暴力や育児放棄などのものですが、「あなたのためと思って」と自分の意見を子供に押し付けるような過干渉なタイプも毒親の一種ともいえます。

毒親チェックリスト

  • 子どもを管理する
  • 子どもを支配する
  • 「あなたのため」と押し付ける
  • 必要以上にしてあげる過保護
  • 過干渉になってしまう
  • 子どもへ呪いの言葉をぶつける
  • 子を抑圧し、罪悪感をうえつける
  • 就職や進路にまで口を出す
  • 恋愛や結婚にまで口を出す

引用:https://allabout.co.jp/gm/gc/479721/

機能不全家族だった

私の家庭はおそらく父親がアルコール依存症でした。(正式に診断はされていません)父親は20代で脂肪肝になり、私が物心ついたころからずっと肝臓のお薬を飲んでいました。医者から飲酒をやめるように言われてもやめられず、毎晩お酒を飲んでいました。

普段は普通のお父さんでしたが、お酒を飲むと気が大きくなり、暴力は振るわないにしても、怒鳴ったりよく母と喧嘩をしたりと、とても怖い存在でした。

そしてそんなアルコールに依存気味の父親とそれを支える母というのは、心理学では「共依存」の関係です。そしてそれは機能不全家族と言われる典型的なパターンの一つです。

私は小さいころから「父親は子供だからあなたは早く大人になりなさい」と母親に言われて育ちました。

私はおそらくアダルトチルドレンでもありました。

(アダルトチルドレンについてはまた別の記事に書きたいと思います)

子供のころから何となく、父親が不在の「母親の言うことはすべて正しい」といった価値観を持っていたように思います。

両親への不信感

小学生の頃、気づいたときには私は主体性がなくなっていました。

自尊心が低く、常に周りをきょろきょろし、何が正解な振る舞いかをいつも必死で探していたように思います。

学校ではいじめられ、仲間外れにされます。

中学生の頃には泣きながら学校に行きたくない気持ちを話しても、厳しかったため無理やり学校へ行かせられました。門限は17時でお泊りは禁止、やっとできた友達のお家でBBQに誘われるも、門限のためお肉を食べることなく帰りました。そして病気が発覚するまで私には何も問題はないと信じて疑わなかった両親。

思春期の多感な時期も相まって両親への不信感は大きくなっていました。

毒親ではない?

現在では私の両親に対して毒親問題は解決しており、過去の感情が昇華されてなくなってしまっていて、書き起こしてみるとすごく大したことないありふれたことのように感じるのですが、当時は両親、特に母親への怒りの気持ちがたくさん眠っていました。

虐待やネグレストといった分かりやすい行為をしているわけではないにしろ、当時は病気の症状も相まって今より生きづらさを強く感じていたので、当時の私は親を毒親だと思っていました。

毒親に関する書籍をたくさん読み、心理学の側面からも毒親について、そしてどうしたらこの生きづらさを克服できるのか、模索していました。

次に私が行ってきた毒親に対する対処法・克服法をご紹介します。

対処法①本を読む

毒親に関する書籍はたくさん出ていますので、それらを読み、毒親についての基本的な知識と対処法を学びます。

この本を読む時点で自分と親の関係に心当たりがあるとき、ものすごく心がざわざわし始めます。

私は岸田秀の本を数冊読んだのですが、著者の母親に対する記述はあまりにも自分と酷似するところが多く、一時的に体調が不安定になりました。

毒親とはどういうものなのか、自分がどういう状況に立たされているのか、俯瞰的にとらえることが目的です。

対処法②親と距離をとる

これは物理的に距離を取る方法です。

私は当時一人暮らしをしていました。一人暮らしのハードルが高い場合はマンスリーマンションなど一時的に離れて暮らすことも良いと思います。

距離が離れた状態で毒親についてのワークを行ったり、一人になる時間を過ごせると、毒親に支配されていた思考や価値観から離れることができ、集中して本当の自分の意見や気持ちを見つけることができます。

対処法③紙に書き出す

本を読んで知識を得て、物理的に親と距離を取った後、具体的な心のワークとして行ったことがこの紙に自分の気持ちを書き出すワークです。

これは以前の記事でもご紹介した「感情を感じ切るワーク」と原理は同じです。

まず、ワークを行うのに集中して行えるだけの時間をあけておきます。

紙とペンを用意して両親に対する自分の「本当の気持ち」を書き出していきます。

作業としてはこれだけです。

私の場合、この作業を行う前からノートに書く習慣はついていましたが、両親について心の中では不信感を抱いていながらも表面上では「本当にいい両親だ」と信じて疑わなかったのです。

誰にも見られることはないノートなのに、両親は良い両親だとずっと書き続けていました。

しかしこのときは書籍から毒親に関する知見を得ており、自分の中にふつふつと湧き上がるものがありました。そのときにノートに書き出してみると、ものすごく私が本当に感じていた怒りや悲しみがたくさん出てきていました。自分でもびっくりしたのを覚えています。

1時間以上かけてノートに書いていたと思います。

そのとき両親への怒りの感情が吹き出し、今すぐにでも本人のところへ行って罵詈雑言を浴びせたいような激しい感情が出土しました。そしてどの感情はしばらく数日間続いていました。

感情が出土しても本人には言わない

毒親に関する書籍の中には時間を設けて両親と話すということを推奨しているものもあります。

個人的な意見として、私はそれをおすすめしません。

なぜなら私は両親への激しい怒りの感情が噴出した後、さっぱりその感情がなくなってしまったからです。

「なぜあんなに怒りを感じていたのだろう?」という気持ちになりました。

ずっと蓋をしていた感情が表に出てきたので、そのときは本人にむかって怒りをぶつけたい気持ちでいっぱいになりましたが、数日我慢をして様子を見てみるとその感情はなくなっていました。

もし感情が高ぶっているときにそのまま本人たちにぶつけてしまうと、両親との関係性が悪くなってしまうことも考えられます。毒親に対する問題を解決するための行動がかえって逆効果になってしまいます。

私の個人的な経験から、怒りは静かに自分で感じ切って解放することをおすすめします。

それでも伝えたいことがある場合は冷静になった状態で話し合うことが良いと思います。

毒親問題からその後

両親への怒りが解放したのち、そもそも私の両親は毒親ではなかったのかも?と思えるようになりました。

怒りが自分の中に眠っているうちは両親を毒親だと信じて疑わなかった私が、感情が解放されると現実のとらえ方・感じ方が変わったのです。

そのことはとても心が軽くなり、良い影響になりました。

しかしそのあとも両親への不信感は全く解消したわけではなく、少し残り続けていました。

残った怒りの破片に響くような出来事があると、怒り狂いたくなるような感情が押し寄せることもありました。親と話しているだけで気持ちが苦しくなることもありました。

そのたびに紙に書き出して自分の気持ちを整理するなど、なるべく自分の心が楽になるようにワークを進めていた結果、私は最近では本当に両親を許すことができたと感じるようになりました。

なぜなら、現在私は親と良好な関係を築くことができており、幸せを感じるだけでなく、トラブル続きだった家庭が落ち着き、みんなが前向きにポジティブな方向に歩みだしているからです。

父親は現在この世を去っていますが、いつでも味方で見守ってくれているとあたたかさを感じます。

母親は一時期うつ状態になっていたのが前向きになり、本来の優しい母親が戻ってきたように思えます。

私の毒親問題は、私個人の心の問題だけではなく現実も大きく良い方向に変化を与えました。

母親の満たされた優しい笑顔を見たとき、私は「こんな日が来るなんて!」と感動で満たされたことを覚えています。

これからも良好でポジティブな関係性を続けていきたいと思っています。

まとめ

以上が私の毒親についてでした。

私の場合は本当にひどい毒親ではなかったにしても、当時は両親のことを毒親と信じて疑わず、両親に対して怒りや不信感がたくさん眠っており、家庭ではトラブルが続き、辛い時期がありました。

上記に挙げた対策やワークを行うことで私はとても心が楽になりました。

そして現在では親と良好な関係を築いており、幸せを感じています。

しかし世の中には本当にひどい「毒親」のかたもいらっしゃいます。

以上は私の場合の一例なので、すべてをうのみにせず、参考程度にしてみてください。

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