統合失調症の認知行動療法とは

精神疾患

統合失調症に効果のある精神療法として注目されているのが、認知行動療法です。

認知行動療法は、もともとはうつ病や不安障害の治療として行われてきましたが、統合失調症の人にも有効ということが実証され、現在は統合失調症の治療ガイドラインでも推奨されています。

私もこの認知行動療法を行ない、症状が改善した経緯があります。

今回は認知行動療法についてご紹介します。

どなたかの参考になれば幸いです。

認知行動療法とは

認知行動療法は、思考、感情、行動が相互に関連し、お互いに影響を与えるという考えに基づいています。

歪んだ・否定的な思考がネガティブな感情を想起したり、自身を大切にできない行動及んだりするなど影響を与えることが考えられます。

認知の歪みを明確にし、これらの認知の歪みに気づき、適切な認知に転換することで、思考パターンを再構築し、現実に適切に合致した健全な思考・認知を構築することを目指します。

認知行動療法の進め方

認知行動療法は医師やカウンセラーなどと一回30分以上の面談を16~20回ほど行います。

期間はおよそ3か月程度かかるといわれています。

進め方の流れは以下のとおりです。

  1. 自身のストレスに気づいて、問題を整理する
  2. その問題がどのような状況で起き、どのような感情を引き起こしてるか整理する
  1. 自動思考が自身の感情や行動にどのように影響しているのか探っていく
  2. 自動思考と現実とのずれに注目して、現実に沿った見方に変える練習を行う
  3. 問題を解決する方法や人間関係を改善する方法の練習を行う

認知行動療法の効果が期待できる主な疾患

認知行動療法は、以下のさまざまな精神疾患・精神状態に効果があるといわれています。

  1. うつ病および不安障害: うつ病や一般的な不安障害、パニック障害、社交不安障害などの不安障害の治療において効果があります。否定的な思考パターンを再構築し、行動の変化を促すことで、症状の緩和とより健全な思考・対処法を導きます。
  2. 薬物乱用: 薬物乱用治療において認知的および行動的な側面の両方に効果が期待されます。トリガーの特定、渇望への対処、薬物使用に関連する思考パターンの修正を行います。
  3. 過食症: 拒食症、過食症、大食症などの摂食障害の治療においても効果が期待できます。体のイメージ、食べ物、体重に関する歪んだ信念に焦点を当てることで、より健康的な食事と身体との関係を考え直すきっかけとなります。
  4. 外傷後ストレス障害(PTSD): トラウマの影響から回復するために有効です。トラウマの記憶を処理し、苦痛を管理し、安全な感覚を回復するサポートを行います。

認知行動療法の効果

私は常に日記のような自分の感情を紙に書くことを習慣としていますが、認知行動療法を知らないときから自然と認知行動療法のようなことを行っていたようです。

知ってからは図書館で認知行動療法の書籍を借りて、具体的に学びました。

私は認知行動療法で以下の効果を実感しています。

・現実と合っていない思い込みが明確になり、それを再認識できたことでネガティブな思考パターンを卒業することができた。

・ネガティブな思考パターンから抜け出せたことで、対人関係の苦痛が緩和された・行動に自信が持てるようになった。

・一つのネガティブ思考パターンを改善できたことで、他の歪んだ思考パターンを認識しやすくなった。コツをつかむことでどんどん思考を再認識し、生きやすくなった。

一番の効果はネガティブな思考パターンから抜け出して、繰り返される苦しみから卒業できたことです。

現実には何も起きていないのに、ネガティブな思考パターンが気分の落ち込みにつながっていました。

要は自身の思い込みにより勝手に自分を苦しめていたのです。無意識に自滅させていたのです。

これに気づけたことにより、気分の落ち込みなどの症状が安定してとても楽になりました。

また統合失調症の治療も行いやすくなりました。

まとめ

今回は認知行動療法のご紹介でした。

私は認知行動療法により、症状が大きく改善されて生きやすくなったのを実感しています。

しかし、一部では認知行動療法により症状が悪化したというケースも報告されています。

人によって合う・合わないがありますので、当事者の体調と主治医に相談するなどして安全に取り入れてみてください。

どなたかの参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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