統合失調症とは 初めての方の基礎知識

統合失調症

こんにちは管理人のいほりです。

私は統合失調症と医師に診断されてから約15年病気と向き合ってきました。

現在では症状は落ち着いており、通院や服薬を続けながら社会復帰ができています。

この記事では統合失調症とはどんな病気かを詳しく説明していきます。

以下こちらのサイトを引用させていただいています。

分かりやすくまとめられているのでそちらもご参照ください。

統合失調症とは

統合失調症は100人に1人かかるといわれており、決して特殊な病気ではありません。

症状は人によってさまざまで、その原因は脳の機能によるものだと考えられています。

思春期から40歳くらいまでに発症しやすいです。

近年では投薬治療やリハビリテーションなどの治療によって回復する見込みのある病気とされています。

統合失調症の症状とは

統合失調症の症状は大きく「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つに分けることができます。

陽性症状
妄想
「テレビで自分のことが話題になっている」「ずっと監視されている」など、実際にはないことを強く確信する。
幻覚
周りに誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえたり(幻聴)、ないはずのものが見えたり(幻視)して、それを現実的な感覚として知覚する。
思考障害
思考が混乱し、考え方に一貫性がなくなる。会話に脈絡がなくなり、何を話しているのかわからなくなることもある。

陰性症状
感情の平板化(感情鈍麻)
喜怒哀楽の表現が乏しくなり、他者の感情表現に共感することも少なくなる。
思考の貧困
会話で比喩などの抽象的な言い回しが使えなかったり、理解できなかったりする。
意欲の欠如
自発的に何かを行おうとする意欲がなくなってしまう。また、いったん始めた行動を続けるのが難しくなる。
自閉(社会的引きこもり)
自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションをとらなくなる。

認知機能障害
記憶力の低下
物事を覚えるのに時間がかかるようになる。
注意・集中力の低下
目の前の仕事や勉強に集中したり、考えをまとめたりすることができなくなる。
判断力の低下
物事に優先順位をつけてやるべきことを判断したり、計画を立てたりすることができなくなる。

病気の経過は?

統合失調症は病気の経過により、前兆期・急性期・消耗期(休息期)・回復期に分けられます。それぞれの病期で特徴的な症状が認められます。

前兆期
特に目立った症状はありませんが、何となく変だと感じるようになります。
眠れなかったり、イライラしたり、集中力が低下するなどの症状が続きます。

急性期
幻覚や妄想など不思議な体験をするので、自分の中で何かが変だと感じながらも、自分が病気だと思えず、他人から見ておかしな行動をすることがあります。また、周りの出来事に敏感になり、不安や緊張を強く感じたりします。

消耗期(休息期)
幻覚や妄想などの目立った症状は少なくなりますが、元気がなくなったり、やる気が起こらなくなったりします。
これは、急性期に心と体のエネルギーをたくさん使ってしまったことが原因と考えられていますので、薬を飲み続けながら、ゆっくりと十分に休むことが必要です。

回復期
少しずつ元気が出てきて心も体も安定してきますので、焦らず、ゆっくりと生活の範囲を広げていきましょう。
また、再発予防のために薬を忘れずに飲むことが大切です。

治療方法は?

統合失調症の主な治療として、薬による治療と精神科リハビリテーションがあります。

薬物療法

抗精神病薬
統合失調症の治療の中心となる薬を「抗精神病薬」といい、症状の改善や再発の予防に大きな力を発揮します。抗精神病薬は、主として脳内で過剰に活動しているドーパミン神経の活動を抑えることで症状を改善すると考えられています。抗精神病薬は、定型抗精神病薬(従来型)と非定型抗精神病薬(新規)とに分けられます。定型抗精神病薬は陽性症状に効果があり、非定型抗精神病薬は陽性症状に加えて陰性症状や認知機能障害に対する効果も期待できます。

その他の薬
抗精神病薬のほかに症状に合わせて、不安や抑うつを和らげる薬、睡眠薬などが使われます。また、抗精神病薬の副作用を抑えるための薬が処方される場合もあります。

精神科リハビリテーションとは?
精神科リハビリテーションは、病気の症状で生じる「生活のしづらさ」を改善し、スムーズに安定した生活を送れるようにすることを目的に行います。具体的には、デイケア、作業療法、SST(生活技能訓練)、心理教育などのプログラムがあり、医療機関や地域の精神保健福祉センター、自立訓練事業所などで実施されています。
精神科リハビリテーションは医師や看護師のほか、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士などの専門職が連携して行います。自分に合った無理のないリハビリテーション・スケジュールについて、これらの専門スタッフに相談してみましょう。

デイケア
医療機関で実施される外来治療の一つで、SST や心理教育、レクリエーション、軽作業、料理などのさまざまな活動を通じて対人関係能力を改善し、社会にうまく参加できるように準備するプログラムです。「症状は良くなったけれど社会に出る自信がない」「友達が欲しい」などの悩みがある場合は、デイケアに参加するとよいでしょう。定期的に通うことで規則正しい生活リズムも身につきます。保健所や精神保健福祉センターでも実施されています。

作業療法
作業療法士の指導のもと、手工芸、パソコン、体操、園芸、音楽、書道、スポーツなどの軽作業を通じて、楽しみや達成感、充実感といった感情の回復を図ります。これにより、日常生活や社会参加に必要な能力の回復・維持が期待できます。
SST(Social Skills Training : 社会生活技能訓練)
対人関係を良好に維持する方法や、病気や薬との付き合い方、ストレスへの対処法などのスキルを学ぶことで自信を回復し、生活の質を向上させるためのトレーニングです。
「体調がすぐれないことを周囲の人に伝えるにはどうしたらいい?」「薬で困っていることを主治医に説明するには…?」といった、日常生活の身近なテーマを設定してロールプレイング形式で学んだりします。再発防止にも役立ちます。

心理教育
病気の症状や原因、治療法などについて正しい知識を学ぶことで、病気に対する理解を深め、病気との付き合い方や前向きに治療に取り組む姿勢を身につけることができます。
家族を対象にした心理教育は「家族教室」と呼ばれ、病気に対する理解と本人への接し方やサポート方法などを学びます。

再発しやすい病気です

統合失調症は非常に再発しやすい病気です。

症状が安定したからといって自己判断で通院や投薬を中止することはやめましょう。

私は過去に自己判断で投薬治療を辞めた結果、再発し、以前より症状が悪くなった経験があります。

再発すると再発前の症状より悪化する事例もあります。

統合失調症に「完治」はない

統合失調症は「完治」の基準はなく「寛解(かんかい)」という表現をとります。

私は現在症状が安定していますが、認知機能の低下などの症状は残っており、再発しやすい病気であることからも、月に一度の通院と毎日の服薬や日々の体調管理などを継続しており、「病気とともに生きていく」といった姿勢をとっています。

寛解した状態であれば、ときにハンディキャップを感じる場面もありますが、普通に日常生活を送ることができます。

焦らず少しずつ症状と向き合っていき、自分に合った対処法を見つけることが、寛解へと繋がっていきます。

まとめ

以上が統合失調症についての基礎知識でした。

統合失調症は症状と長く付き合っていく病気になりますが、適切な治療と自分に合った対処法を継続することで十分回復の見込みのある病気です。

これからも私自身の経験などをふまえて、さまざまな記事を書いていきたいと思っています。

ご参考になれば幸いですのでどうぞよろしくお願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました