統合失調症と喫煙

統合失調症

私は16歳の時に統合失調症と診断され、約15年病気と向き合ってきました。

現在症状は安定しており、寛解状態になっています。

統合失調症患者は一般の人より喫煙率が高いということをご存じでしょうか。

かつて私も過去に喫煙をしていた時期があります。(現在は禁煙しています)

今回は自身の体験も含めて統合失調症と喫煙について書いていきたいと思います。

統合失調症患者の喫煙率の高さ

成人男性の平均喫煙率は27.1%、成人女性は7.6%、男女合わせると16.7%です。

参照:国立がん研究センターHP

それに比べ統合失調症患者の喫煙率は、数値こそ確かな文献は見つけられませんでしたが、下記のサイトでは日本人統合失調症患者の喫煙率に関する調査結果が載っており「日本人の統合失調症患者は、一般集団および健康な対照者よりも、喫煙する可能性が約2倍高いことが示唆された」とされています。

日本人統合失調症患者の喫煙率に関する大規模コホートメタ解析|医師向け医療ニュースはケアネット (carenet.com)

なぜ統合失調症患者の喫煙率が高いのか

ではなぜ統合失調症患者は喫煙率が高いのか。

その原因はまだはっきりと分かっていないようです。

喫煙によって摂取されるニコチンが認知機能の改善や陽性症状や陰性症状を緩和するといった自己治癒の可能性が示唆されているようです。

(しかし、喫煙は症状の根本的治癒には無関係のようです)

私が禁煙を勧める理由

私は統合失調症の方でもできることなら禁煙をおすすめします。

その理由は、喫煙による身体への健康被害が考えられることです。

統合失調症の方は煙草をどうやら多量に吸い続けてしまう人も多いようで、体への負担が大きくなってしまいます。

また、長期的にみて精神衛生上にもよくないのではと思います。

私自身の経験によるものですが、喫煙をしていてもやめたいと思っていたことが多く、自責の念にかられたからです。

現代では昔と比べ煙草の印象はだいぶ変化しています。中でも煙草のにおいが苦手という人は多く、煙草を吸っているというだけで印象が悪くなってしまうこともあります。

しかし、喫煙は精神的にも依存性が高いです。落ち込んだ時に「とりあえず煙草を吸おう」ということも多かったです。

肩身が狭い→やめたいと思うけどなかなかやめられない→そんな自分を責める→気分が落ち込むからまた吸う

そのループは統合失調症の気分障害に加え、更なるストレスとなって加わり、精神衛生上良いものとはいえませんでした。

統合失調症の禁煙は難しい?

ニコチン摂取による脳内の神経物質の作用により、統合失調症の陽性症状や陰性症状の緩和がみられることからも統合失調症患者によるニコチン依存率は高いようです。

やめたくてもなかなかやめられないといったところがあります。

私は医療機関を利用せずに自力で禁煙に成功することができましたが、その離脱症状は本当に辛いものでした。個人的に冗談抜きにして人生のベスト3に入るくらいの辛さでした。

あまりの離脱症状の辛さから、二度と経験したくないと思い、今も煙草を吸わずにいられています。

(参考にならないかもしれませんが、私が禁煙した方法を別記事でご紹介したいと思います)

調べたところ、禁煙により症状に変化もあるところからも、

禁煙をする場合は必ず主治医に相談しましょう

禁煙も焦らずゆっくりと

禁煙は自分の意志でやめようと行動しない限り、できません。

しかしなかなかやめられないというのが現状です。

私も今までに何度も禁煙に失敗してきました。

私の経験上、禁煙にも「タイミング」があると思います。

どうか、煙草を吸い続けていることについて自分を責めないでください。

煙草は辛いときの自分に寄り添ってくれた、私にとって大切なものでした。

症状が安定し、自分も「今ならやめれるかも」と前向きに思えたとき、

その時に取り組めばよいのです。むしろそのときでなければ、成功しないと思います。

焦らず、ゆっくりでいいんです。

まとめ

以上が統合失調症と喫煙についてでした。

私は個人的に統合失調症の人でも禁煙をお勧めするという考えですが、これは個人的な意見で全ての人に当てはまるものではないとも思います。

禁煙をされる場合は、リスクも伴いますので必ず主治医とご相談のうえ、行ってください。

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