私は以前の記事に紹介したように独自に瞑想を行った結果、偏差・禅病の症状に陥ってしまった経験があります。
今でもこの後遺症は残っており完全に元の状態には戻っていません。
今回は偏差・禅病について、私の経験談・対処法を含めて綴っていきます。
偏差とは
偏差とは主に氣功を行う人で誤った氣功法を行うことによって生じる身体不調・精神的不安定などの副作用のことです。
症状として
- 激しい頭痛
- 激しい耳鳴り
- めまい
- 眼病
- 不眠
- 下痢
- 足腰の氷のような冷え
- ノイローゼ
- うつ的症状
などがあげられます。
禅病とは
主に誤った座禅修行をすることで生じる身体的・精神的不安定などの副作用のことです。
主な症状として
- 統合失調症のような症状(被害妄想、誇大妄想、関係念慮など)
- 自律神経失調症のような症状(冷えやのぼせ、動悸など)
- 幻覚、幻聴
- 頭痛、胸の痛みなど
- 皮膚のピリピリしたいたみ
- 感情のコントロールができなくなる
- 食欲・性欲の異常な増大、もしくは食欲や性欲がなくなる
- 下痢、便秘
などがあげられます。
私の偏差・禅病について
私が経験した主な症状としては
- 精神的不安
- 神経がものすごく過敏になる
- 思考伝播の感覚が過敏になる
- 常に頭に神経が集中した状態、眉間がうずく、痛む、熱を持つ
- 意識が頭から世界に飛び出している感覚
- 自分のすべてが体から頭から漏れ出ているような感覚
- 正常に自分の身体感覚がつかめない、人を自然によけられず何度もぶつかりそうになる
- 動悸、冷え、のぼせ
- 扱う電子機器が不調をきたす
などです。
私は独自で瞑想を行った結果、上記のような状態に陥ってしまったので禅病といえそうですが、偏差にも当てはまる心当たりがあるので本来は別のものですが、私が上記のような症状を語る上では偏差・禅病と表記させていただきます。
偏差・禅病による弊害
しばらくは働くことはもちろん、外に出ることもできませんでした。
社会復帰してからも神経が過敏なため、とても疲れやすく、通勤中でも人混みが怖く、勤務中も周りが気になり、業務に問題はなくても別の疲れが大きかったです。
車のエンジンが急に切れる
あるときいつもよりイライラしていることを感じていました。
用事があり、運転をしていて交通量の多い道路の赤信号で右折待ちをしているところでした。
急に車のエンジンが落ち、動かなくなってしまいました。
交通量が多いので、後ろからクラクションを鳴らされてパニックです。
なんとかエンジンがかかり、道路のわきに車を寄せ自動車屋さんに連絡をして車を運んでもらいました。
事情を説明して車を点検してもらったところ、何も異常は見当たりませんでした。
その他にも乗っているエレベーターが不調をきたす、扱うコンピュータの調子がおかしくなるなど電子機能になんらかの作用を起こしてしまうことがありました。
このことは人に話すと「たまたまだよ」といって信じてもらえることがほぼありません。
しかし上記に起こったことは事実で、自分では「頭の電子の調子がおかしい」という感覚がありました。
もしこの感覚が妄想だとするのであれば、それは完全に禅病・偏差、統合失調症の症状であると考えられます。
対処法は?
以下、自分が行ってきて少しでも効果を感じられたものを紹介します。
※以下のトレーニングを行う際は事前に自分で調べること、医師の許可を得るなどして安全面を配慮して行ってください。
一切の責任を負うことはできません。
対処法①『軟酥(なんそ)の法』
江戸時代の禅僧・白隠が禅病の克服に使ったトレーニングです。
①リラックスして座り、まずは自分の頭に握りこぶし大の軟酥が乗ったところを想像します。
軟酥とは牛乳を煮詰めて作った古代バターのことで、色と香りが良い食材として親しまれてきました。
②軟酥が少しずつ溶けて流れ落ち、頭から垂れていく様子を想像します。この液体には身体の疲れや痛みをやわらげる効果があるとイメージしましょう。
③軟酥が首、肩、腕、胸、背中をつたっていき、最後は足の裏へ到達したところをイメージします。
溶けた軟酥が全身に染み込んだ感覚を想像しながら、自分の肉体と感情がどう変化したかを見つめて終了です。
引用:『無』著 鈴木祐
対処法②自律訓練法
1932年にドイツの精神科医シュルツによって体系化された、自己暗示によって体の筋肉の緊張を解きほぐし、中枢神経や脳の機能を調整して本来の健康な状態へ心身を整えることを目的とした訓練法です。
【準備】
背もたれのあるいすに姿勢よく座る。あおむけに寝て行ってもよい
ベルト、時計、眼鏡など体を締めつけるものははずしておく
暗く、静かな場所で行う
【背景公式】
「気持ちが落ち着いている」と心の中でゆっくり繰り返す。各公式の合間にもつぶやくとよい。
【第1公式】
両腕・両脚に重さを感じる
- 利き腕に意識を向ける。利き腕が右なら、「右腕がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。
- 逆の腕も同様に行う。
- 右脚全体に意識を向ける。「右脚がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。
- 逆の腕も同様に行う。
- 両腕、両脚が重いことを感じる。
【第2公式】
両腕・両脚に温かさを感じる
- 利き腕に意識を向ける。利き腕が右なら、「右腕がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。
- 逆の腕も同様に行う。
- 右脚全体に意識を向ける。「右脚がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。
- 逆の腕も同様に行う。
- 両腕、両脚が温かいことを感じる。
【第3公式】
腕に意識を向け、「心臓が静かに打っている」と心の中でゆっくり繰り返す。
【第4公式】
呼吸に意識を向け、「自然に楽に呼吸している」と心の中でゆっくり繰り返し、腹式呼吸を行う。
【第5公式】
おなか、胃の辺りに意識を向け、「おなかが温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。
【第6公式】
額に意識を向け、「額が心地よく涼しい」と心の中でゆっくり繰り返す。
【消去動作】
- ゆっくり目を開ける。
- 手を前に出し、力を入れてグーの形を作る。
- 勢いよくパーの形に開く。
- 2と3を何度か繰り返す。
引用:NHK HP
対処法③ウォーキング、スクワット
これは偏差や禅病に限らず、すべての人に効果的な健康法です。
劇的な変化はないものの、症状を和らげてくれる実感がありました。
ウォーキングは肩の力を抜いてリラックスしながら心地よい状態を保ち、その日の調子や気分で歩く時間を変えて決して無理をしない程度で行いました。
スクワットは頭にエネルギーが過集中している実感があったため、下半身にエネルギーを流れるように意識をしながら行いました。
その他にも生活のリズムを整えるなど、健康法としてよいとされていることで自分に合うものであれば症状の緩和につながる効果が期待できます。
氣功師やヒーラーに助けを求める?
偏差や禅病の言葉を知っている方なら氣功のことや精神世界について興味を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
対処法として氣功師やヒーラーの助けを得ることも一つの方法かもしれません。
しかし世の中には氣功師やヒーラーを名乗る、実力に伴わない高額な金額を請求してくる方が多くいます。
本当に実力のある、信頼のおける氣功師・ヒーラーの方でしたらお願いすることも視野に入れてもいいのかもしれませんが、そういう方に出会えることの方が稀な気がします。
現状、私はそういう方に出会っていません。
よくわからない人にお願いして効果を得られずに高額な金額を支払うより、まずは自分でできることから始めてみるのが賢明なのかもしれません。
(氣功師・ヒーラーの方たちを否定しているわけではありません。ご自身の判断にお任せします。)
まとめ
以上が私の偏差・禅病についての経験談、対処法でした。
上記の内容は、統合失調症を患っている私の体験として事実の情報提供を行うこと、瞑想による副作用の危険性の注意喚起、またもし偏差・禅病の症状に陥ってしまった人のための対処法としての情報提供を目的として公開しました。
恐怖心や興味本位を煽る目的ではありません。
また上記でご紹介した対処法のワークは事前にご自身で調べる、医師とご相談した上で行うなど安全面に配慮して行ってください。
万が一症状が悪化してしまったとしても責任を一切負うことはできません。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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